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諸外国の專門医制度の概要
専門醫制度研究会
pp.21-31
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201097
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まえがき
最近専門医制度の必要が各方面で再認識されその制度設定に対する機運が次第にたかまりつつある様に思われる。それは学制の変革による新制大学院のあり方の問題やそれと関連した従来の学位制度の変更等の事態にも影響されていると思われるが,結局は医学の進歩や医療状況の進展に伴う当然の趨勢であつて国民医療の安定を確保する上から当然の成行きと考えられる。アメリカを始めとする諸外国でこの制度が次第に造られて来ているのはその証拠であり,それは世界史的な一つの動向と見ることが出来る。
この時に当つて専門医制度研究会は厚生大臣の委嘱を受けこの問題を研究することになつた。この専門医制度研究会と言うのは仮称であつて実は坂口康蔵氏を主任研究者とする昭和30年度厚生科学研究費による「専門医制度に関する研究」の研究班のことである。この研究会においてはその仕事の第一歩として諸外国の専門医に関する制度の実情について資料を集めたので,その内主要なものについてその概要をここに公表して本問題に関心ある諸氏の論議の参考に供する次第である。
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