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Doctors' Taperecord
pp.58-59
発行日 1956年3月1日
Published Date 1956/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201081
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徒弟学校
先日,某機械会社の社長室を訪れた所,立派な外国の卒業証書が壁にかけてある。よく見た所,英国のビツカース会社の,徒弟コース(Aprentice ccurse)の卒業証明書であつた。同先輩は,内地の大学の工学部を出て3年程英国へ行つていたと聞いていたが,その様なコースを出ていたのである。聞いて見ると,英国の工業会社では,大学の卒業生を直接には技師に採用しないそうである。必ず大きな工場に付属した徒弟コースの卒業を要求するそうだが,そんなコースが何十ヵ所もあり,一応卒業生ば皆收容されるのである。又,外国からも大勢そのコースに入る。
このコースを出たからと云つて,その会社が採用するとは限つていない。そのコースの生徒は社員でないから組合員ではない。又給与も非常に低い,しかし,日本の技師が実地の工作が出来ぬのに比べその時代にコンデンスして職工としての技術を身につけるから将来非常に役に立つ等と云う点を聞いていると,何だ病院のインターンと同じだなと云う気がするのである。
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