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病院外来部組織とサービスの改善(2)
金子 敏輔
1,2
1神戸医科大学
2兵庫県病院協会
pp.36-42
発行日 1955年11月1日
Published Date 1955/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201027
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患者受付と診療分類
外来に於てはじめ患者の受付けRegistrationをまず行い,いろいろ必要事項をきいて診療券を発行するが,それからさき患者を外来診療部にどう分類して届けるかは外来のあり方の大きな問題である。いまこの患者が診療部各科に廻る過程を分けると,
1.患者自ら診療科名を決め,その科に廻る場合
2.自ら診療科名を選ぶほか,特に担当医師を指名する場合3.受付事務員に相談するか,事務員が診療科を指定して廻す場合4.外来勤務看護婦または婦長等に相談して指定專門科に案内される場合5.受付事務室接近の受入室Admitting officeに於てOPD担当医,即ちAdmitting physicianが予選診察Preliminary examinationをしてそれによつて予備分類medical classificationをして適切なる診療科に廻す方法
以上は新,旧患,救急患等によつてそれぞれ取扱いが違うが,もし分類が不明であれば一応ある科に廻して診断を確定してから診療科を決めることもあろう。この場合条件つきで受入担当医予備検査の際メモを附記することになろう。しかしアメリカの如く,こんな場合の綜合診断部があれば理想である。すなわちmedical diagnostic de-partmentである。この場合内科に附属させる行き方と分離して行う場合が考えられる。
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