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病院理事會組織の考察
金子 敏輔
1,2
1兵庫縣病院協會
2神戸醫大
pp.10-11
発行日 1952年9月1日
Published Date 1952/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200528
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近代病院はその所在Communityに對する醫療サービス及其他の在り方からみて對外的な病院が如何にその地域社會の保健衞生及治療標準を保ち奉仕しているかということを經營管理上考えなければならぬ。即ち病院内から社會を見た場合である。又反對に病院はその所在する社會から病院を見る立場で運營されることが望ましいのである。即ち外から病院を見てその地域社會の感覺を反映して經營されることである。近代CommunityはHospitalに對して近代病院の在り方の最高水準を期待している。Communityの施設の中で病院ほど社會福祉に對する性格を發揮する中心はない。病院はそれが官公私立を問わず或意味に於てCommunityのものである,し又Publicのものである。これはPublicに對しなくてはならない奉仕機關である。從つて絶えずCommu-nity Serviceの立場から經營され,その社會の立場から自ら方針も決まるのである。病院から社會に對してはその病院の醫療サービス其他の在り方に就てCommunityに於て認識してもらわなければならぬ。こんな意味からして病院のPublic Relation即ち今日唱導されるP.R運動が病院に於ても深く考えられるのである。病院は社會人によつて病院の經營上の方針や醫療保健衞生の奉仕センターであることをどこまでも知つてもらわなければならぬ。單に病人の來るのを待つていうという消極的考えでは最早いけなくなつた。
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