--------------------
労働問題と病院について
石館 文雄
1
1労働省労働基準局労働衞生課
pp.2-3
発行日 1954年3月1日
Published Date 1954/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200779
- 有料閲覧
- 文献概要
筆者に課せられた「労働問題と病院について」という標題は非常に広範でしかも多岐にわたる内容を有しているから,到底茲にそれらを論じ尽すことは出来ない。何故ならこの問題について考える人の立場や問題を観察する角度によつて違つた結論が導き出せるからである。
例えば,この標題の下に論ずるにしても,現在我々の身辺に生起し複雑に色彩を変え乍らしかも相互に影響し合い乍ら流転しつつある労働情勢の流れの中で,病院は如何にこれに対処すべき社会的任務があるのかとか,労働問題と病院とはどんな所に接触点がありそれを通じてどのように互に他に影響を与えているかとか,将又病院に特有な労働問題は何であり,それを解決するにはどうすべきかとかその他種々の分析方法があるのであつて,それらのどれが茲に要求されているのか標題からだけでは判然としないのである。
Copyright © 1954, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.