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Dr. Moriya's Recordtape
守屋 博
pp.97-99
発行日 1953年11月1日
Published Date 1953/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200727
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(33)医師の勤務時間
医師の同窓会等でいつも出る話題は,病院に勤めている医師がいつまでも貧乏しているのに,開業している医師がいづれも何となく裕福である事である。これを云い出すと,開業医側では常に病院医は8時間勤務で,それもその間に本を読む暇があるのに開業医は早朝から夜中まで宅診往診で,云うなれば24時間勤務だから3倍位いもうかるのはあたりまえだと云う事である。
現在の健保点数に含まれる医師の技術料は医師の生活費を24年度調査による関業医の診療実績で割つたものだそうだが,そうだとすれば24時間分の診療実績をあげねば適正な生活費が得られぬと云う事になる。即ち医師のノルマは現在の開業医の勤務時間に釘づけされると云う事になる。能力労働者が8時間働いて一人前の月給をもらうのはあたり前であつて,若しその内に16時間働く人がいてもそれは2人分の月給をもらうべきであつて,16時間を一人前にして,8時間を半人前にすべきではない。
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