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アメリカ便り
山下 久雄
1
1東二
pp.40-43
発行日 1951年10月1日
Published Date 1951/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200393
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ロスアンゼルスには二つの醫科大學があります1つは南加大學で,それは或種の宗教團體と關係したWhite memorian Hospitalを持つていますが,更に新しい病院を建設中です。
加洲大學の方は學校丈で,未だ病院をもつていませんが,Veterans Hospitalと關係し,同處を利用しています。阪大の木下教授が同所に居られますので,先ず同博士をお訪ねし,同教授自ら案内して頂いて,見學致しました。同市で一番大きな病院はCounty General Hospitalで病床數3600あり,その外に精神病院,隔離病棟を持つています。比較的新しい病院で兩大學と密接な關係を持つています。サンフエルインドにある昨年出來た新しいサナトリウムも見ました。グリーソン山麓の非常に景色のよい所にあり,建物も立派ですが,内容も素晴しいものです。バスの便はありますが非常に不便な所です。ハイヤーで歩く國民にとつては何ともないのでしよう。病床數は550です。その近くにありオリヴューサナトリウムは主として木造の古いもので晴嵐莊や,天龍莊を思わすものですが,研究施設は素晴しいのです。サンフランシスコには日本人醫師が20人程おり,そういう醫師が主として關係し,在住邦人を相手に日本人が建てた日本人病院も見ました。病床數53の小さい病院ですが,コンクリート建で,内容は中々よく模範となるものです。
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