--------------------
長島愛生園と岡村平兵衞—癩療養所めぐりの1
下村 梅南
pp.3-5
発行日 1950年12月1日
Published Date 1950/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200238
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
癩の療養処は建設前の沖繩名護と休業中の岡山邑久の外は朝鮮台湾より日本本土に通じ官公私の療養処のすべてを見学した。朝鮮の小鹿鳥,静岡の駿河療養処,草津の楽泉園,宮城の新生園には一夜を明かした。青森の松丘保養園に2回にわたり1と月近くも園内に泊り込んでいた事もあれば極診の旅をつづけた事もある。ここには先ず長島愛生園の思い出につき筆にした。
「私は岡村平兵衛で御座ります。本日はみなさまと縁故の深かつた父の遺髪と両親の写真を,ふところにしてこれまでまいりました。……」
Copyright © 1950, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.