特集 検証 平成26年度診療報酬改定
2025年モデルを反映しているのか
【病院種別影響】
日本病院会 平成26年度診療報酬等に関する定期調査(中間集計)について
宮﨑 瑞穗
1,2
1一般社団法人日本病院会常任理事・病院経営の質推進委員会
2前橋赤十字病院
キーワード:
診療報酬改定影響度
,
消費税
,
医業損益
,
7対1入院基本料
Keyword:
診療報酬改定影響度
,
消費税
,
医業損益
,
7対1入院基本料
pp.945-950
発行日 2014年12月1日
Published Date 2014/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200052
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平成26年度診療報酬改定では,医療については消費税増税の補塡分を除き,本体0.1%増,薬価改定等マイナス1.36%で,ネットでマイナス1.26%という結果であったが,改定率から見えない影響として,施設基準,算定要件の変更によるマイナス影響が大きいものと思われる.特に,重症度,医療・看護必要度の見直し等により,7対1入院基本料の維持が難しいケースや平均在院日数が短くなり病床利用率が低くなった病院では,医業収入減を余儀なくされる状況となり,厳しい経営が続いている.また,消費税増税の負担は材料費や委託契約といった費用で,思った以上に病院経営に大きな影響を及ぼしている.日本病院会が行った「平成26年度診療報酬等に関する定期調査」(以下,本調査)の結果を見ても,改定後の診療報酬が微増に対して,材料費等の費用の伸びがそれを上回るという構造が見えてきた.
日本病院会では,病院経営の質推進委員会に診療報酬改定影響度調査ワーキンググループを昨年より立ち上げ,従来,改定年度に実施してきた調査を昨年より毎年に改めて実施している.本稿では,会員病院にアンケートをお願いし,寄せられたデータを分析検討した中間集計の結果1)について報告する.
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