特集 里山資本主義と地域医療
【事例】
地域包括ケアを目指す「三方よし研究会」の試み
小串 輝男
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1三方よし研究会
キーワード:
多職種連携
,
脳卒中連携パス
,
市民公開講座
,
福祉モール
,
地域包括ケア
Keyword:
多職種連携
,
脳卒中連携パス
,
市民公開講座
,
福祉モール
,
地域包括ケア
pp.706-709
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102856
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■「患者よし・医療機関よし・地域よし」の連携ネットワーク
2007(平成19)年4月に医療法が改正施行され,4疾病5事業に係る医療連携体制を構築するための方策を医療計画に定めることとなった(現在は5疾病5事業).これに呼応して滋賀県東近江保健所圏域でも作業を開始すべく,当時の角野文彦所長(現滋賀県健康福祉部次長)がリハビリテーション(以下,リハビリ)関係者,地域連携室,看護師,病院,医師会(メディカルスタッフ)などに,まずは脳卒中を手始めにと呼びかけ,「東近江地域医療連携ネットワーク研究会」がスタートした.私はその時は地区の医師会長を務めていたので,代表として研究会に受動的に参加し始めた.
連携の特徴として,患者にもよい,施設にもよい,地域にもよいことから,最初は「Win-Winの関係」が唱えられた.しかし,医療に勝った負けたはそぐわないとして,われらの祖先である近江商人の家訓「売り手よし,買い手よし,世間によし」にならい,「三方よし研究会」とやがて名付けられた.月一度の研究会は次第に参加者が増えだし,最近では120人を超えるようになってきている(図1,表1).
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