連載 アーキテクチャー 第236回
地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター
室殿 一哉
1
,
永井 豊彦
1
,
名和 杏子
1
1株式会社佐藤総合計画 設計室
pp.668-673
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102848
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■未来を開く2大テーマ
初めて敷地を訪れた際,都内にこれほどまでに緑豊かな場所が残されているのかと,大変驚いたことを思い出す.「光・緑・水に溢れた環境の創造」を設計コンセプトとして,高齢者医療・研究・人材育成の未来を開く最先端モデルをめざし,大きく2つのテーマを持って進めた.
1つ目は,地域と共生した「まちづくり」と環境にやさしい施設づくりを促進することである.そのために,既存の緑豊かな環境を活かし,地域に開かれたパークホスピタルを目指すとともに,自然エネルギーの利用を積極的に取り入れた.これは,地球温暖化対策にも結びつくことであり,建物自体の省エネルギーや環境負荷低減にもつながるため,完成建物の病院としてCASBEEⓇ(建築環境総合性能評価システム)の最高Sランクの評価を得ることを目標に取り組んだ.
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