特集 求められる看護補助者の役割
病院における看護補助業務の実態
西本 育夫
1,2
,
猪口 雄二
1,3
1全日本病院協会 医療保険診療報酬委員会
2大倉山記念病院
3医療法人財団寿康会 寿康会病院
キーワード:
入院基本料
,
看護基準
,
看護補助
,
看護補助者の評価
Keyword:
入院基本料
,
看護基準
,
看護補助
,
看護補助者の評価
pp.276-280
発行日 2014年4月1日
Published Date 2014/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102751
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診療報酬の看護基準(現在の入院基本料)が創設されて以来,慢性的な看護師不足が続き,厳しい状態が今もなお続いている.看護補助者については,この看護師不足を補う目的として,また,古くは家族や付き添い者による療養上の世話の廃止を目的として期待されるなど,診療報酬上の歴史は長い.
従来からの診療報酬上の看護補助者の評価は,看護配置比率の比較的小さい入院基本料に限られ,看護師の少ない配置を埋め合わせる目的とも受け取れる診療報酬体系が長く続いていた.しかし,近年においては看護補助者の業務は看護配置比率の小さい病棟の業務だけにとどまらず,実態として急性期病院のような看護配置比率の大きな病棟などにおいて,医療機関全体の業務量が増大している現状を後追いするかのように看護補助者の配置が拡大された.
本稿では診療報酬における看護補助者の配置や目的などの移り変わりを確認して,今後,診療報酬上で期待される看護補助者の業務内容や可能性を示したい.
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