連載 医療安全のこれから・5
メディカルコーチング―医療コミュニケーションの新たな技法と医療安全
小野 眞史
1,2
1日本医科大学 眼科
2日本医科大学付属病院 臨床研修センター
pp.976-981
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102680
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コーチングとは
コーチングの「コーチ」とは古くから英米語で客車や四輪馬車,競技者あるいはチームの指導者という意味で使われ,医療の現場では1950年代よりその名称を用いた報告が散見される.この言葉はわが国においては主にスポーツの領域において一般に広く用いられている.
1980年代米国では,スポーツに限らず個人あるいは組織の目標(ゴール)達成を効率的に行うために,個人を対象としたパーソナルコーチング,個人あるいは組織,企業を対象としたビジネスコーチングが行われるようになった.また,より広い領域のクライアント(コーチを受ける人)に対しコーチングが行われるようになり,同時にコミュニケーションの技法として体系化され,教育するといった経過が認められた.その後1990年代になり,わが国においてもより広い分野で同様の技法の導入が開始された.
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