今月の主題 「考える」診断学—病歴と診察のEBM
考える診断学のイントロダクション
コミュニケーション技法
飯島 克巳
1
1いいじまクリニック
pp.1418-1422
発行日 2000年9月10日
Published Date 2000/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402907604
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筆者に与えられた,「コミュニケーション技法」というテーマは幅広く,奥が深い.一冊の本として著すにしても,紙幅が不足するくらい膨大である.しかし,最近の医学生や研修医はこの領域での講義や実習を受ける機会が多くなったようである.筆者の知るところでも,特に総合診療部や家庭医療学教室,地域医療学教室を有するいくつかの大学で,医学生や研修医がrole playやSP(standardized patient)の参加による実習によって,コミュニケーション技法を学習している.
近年,権利意識の向上とともに,人々はこれまでの医師へ依存する“お任せ医療”から脱却して,“医療サービスを利用する”自立的な行動をとるようになった.すなわち,医療を提供する側は,まず人々の要望やニーズを把握し,次いでこれに応えるという過程が必然的なものになっている.
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