特集 医療計画はこう変わる
フランスにおける医療計画改革の動向
松田 晋哉
1
1産業医科大学医学部公衆衛生学教室
キーワード:
地方医療計画
,
フランス
,
HPST法
,
地方健康計画
Keyword:
地方医療計画
,
フランス
,
HPST法
,
地方健康計画
pp.718-722
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102612
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フランスは国民皆保険のもと,自由開業制とフリーアクセスを原則として医療制度を構築してきた点など,わが国との共通点が多い.低経済成長下で高齢化の進行にどのように対応して,社会保障制度を再構築していくかという政策課題についても共通している.
フランスの医療制度の特徴は国民皆保険の原則のもと,①患者の医師および医療機関の選択の自由,②医師の収入は診療報酬の出来高払い,③医師の自由開業制,など医療活動の制限が大変少ないものとなっていることである.この自由な医療環境は,フランス国民から「社会連帯」の具体的発現として高く評価されている一方,患者のドクターショッピングとそれに起因するサービス・処方の重複につながり,それがフランスの医療費増加の原因となっている.
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