研究と報告【投稿】
手術実施度および平均在院日数と採算性との相関関係―国立DPC関連病院群での検証
荒井 耕
1
1一橋大学大学院 商学研究科
キーワード:
採算性
,
手術実施度
,
平均在院日数
,
国立病院機構
Keyword:
採算性
,
手術実施度
,
平均在院日数
,
国立病院機構
pp.730-733
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102351
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要 旨 本研究では国立病院機構傘下のDPC関連病院を対象として,DPC影響評価報告と国立病院機構公表の財務諸表の2資料から,手術実施度や平均在院日数の,採算性との相関関係について実証的研究を試みた.その結果,国立病院傘下のDPC関連病院の現状では,手術実施度は採算性と無関係のようである.その背景の1つには,手術の中には採算性が悪く,赤字のものもかなりあるという実態が考えられる.一方,平均在院日数(疾患構成の違いを補正後)の短縮による効率性の向上は,国立DPC関連病院では,新たな患者の十分な増加を伴い,採算性の向上に繋がっていると考えられる.さらに今回の研究結果からは,指標補正の重要性も示唆された.
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