特集 高齢先進国のビジョン
巻頭言
井伊 雅子
1
1一橋大学 国際・公共政策大学院
pp.685
発行日 2012年9月1日
Published Date 2012/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102340
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高齢化は地方の問題と捉えられてきたが,都市の高齢化は地方を上回るペースで進んでいる.10年後には,65歳以上の高齢者の過半数が三大都市圏に居住するという試算だ.世帯の4割が高齢者世帯となり,その7割が親子では住まない世帯,つまり多くが独居もしくは老老世帯となる.人口構造,世帯構成が急速に変化する中で,わが国は高齢先進国としてどのような社会モデルを世界に提供できるのか.日本がこの未知の領域にどのように取り組むのか,世界の注目が集まっている.
今回の特集では,臨床現場,医療政策,医療産業の視点から,健康,コミュニティ,地域社会,経済といったテーマを見据えながら,あるべきわが国のビジョンを示すことを試みた.
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