連載 病院が変わるアフリカの今・2
スリランカで築60年の病院を磨く
半田 祐二朗
1
,
鈴木 修一
2
,
三浦 美英
1
1北海道医療大学
2日本医科大学
pp.94-95
発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102193
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途上国の公的病院磨きは5Sから始まった
スリランカ最大の都市,コロンボの郊外に国立の産科婦人科専門病院「キャッスルストリート産科病院(Castle Street Hospital for Women,475床)がある.医薬品や医療スタッフは十分とは言えないが,年間の出産件数約1万2000件(うち帝王切開2000件以上)をこなす,大変忙しい病院である.多数の出産を安全に,かつ一定の患者満足度をもって実施できている背景には,2000年から病院全体で5S(整理,整頓,清掃,清潔,躾),そしてKAIZEN活動に組織的に取り組んできたことが挙げられる.なぜインド洋の島国の病院が日本の品質管理を実施しているのか.そのきっかけは,日本式マネジメントを導入した現地の製造業から,先月号で紹介したカランダゴダ院長(Dr. Wimal Karandagoda)がその先見性をもって5S活動を学び,病院の業務環境改善手法として実践したことにある.
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