ひろば
スリランカの義足事情―Jaipur foot programmeを見学して
中久木 康一
1
Nakakuki Koichi
1
1東京医科歯科大学医歯学総合研究科顎顔面外科
pp.449-450
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106061
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2001年に半年ほどスリランカに滞在したが,古都キャンディの街中でも足を切断したままの人を見かけることが多かった.そんな折,現地のギャミセーワ協会でボランティアスタッフであった嶋根卓也さんに紹介していただき,郊外にある義足の施設を見学させていただいた.
Jaipur foot programmeは,スリランカ最古の社会福祉団体であるFriend-in-need Society(FINS)によって,1985年にコロンボに設立された義足や補装具を作製するための施設である.それまで義足を製作できる施設は軍の施設以外にはなかったが,現在ではFINSがコロンボ以外にもキャンディを含む全国7カ所でサービスを提供している.キャンディにあるJaipur foot programmeは中央州において唯一の施設である.1992年に開設され,土地は政府から,建物はノルウェーのODAから,器材はロータリークラブから提供を受け,水道は大統領基金で設置された.
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