連載 リレーエッセイ 医療の現場から
それぞれの時代と『病院』
細田 満和子
1,2
1ハーバード公衆衛生大学院
2星槎大学
pp.87
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102190
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『病院』との出会い
私は社会学を専門とする研究者で,医療系の資格は何ひとつ持っていません.医療に関心を持ち始めたのも大学院博士課程に入ってからで,それまでは医療系雑誌など手に取ったこともありませんでした.
しかし今,ひそかに私は『病院』という雑誌の最も長期にわたる読者の1人だと思っています.かれこれ10年以上前,「チーム医療」について本を書いていた時,チーム医療の概念とは日本においていつ頃生まれてきたのだろうという疑問を持ちました.調べてゆくうちに,『病院』という雑誌が戦後間もない1949年に創刊されていること,この雑誌は創刊以来,日本の医療のあるべき姿を論じるオピニオン・リーダー的な雑誌であることがわかってきました.
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