連載 病院への政策金融 事業仕分けと東日本大震災を通して・2
事業仕分けを通して考える病院への政策金融
岩野 正史
1
1独立行政法人国立国際医療研究センター
pp.962-963
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102161
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■事業仕分けに至るまで
昨今,行財政改革として思い浮かぶのは「事業仕分け」であるが,前政権下においても独立行政法人・特殊法人を対象とする見直しは繰り返し実施されており,独立行政法人福祉医療機構の歴史は行革・見直しの歴史と言っても過言ではない.同機構の前身である社会福祉・医療事業団は,1983年の臨時行政調査会最終答申によって社会福祉事業振興会と医療金融公庫が1985年に統合されてできたものであるし,2003年に現在の独立行政法人福祉医療機構となったのも,特殊法人等改革推進本部の「特殊法人等整理合理化計画」を受けてであった.
特殊法人の見直しと同時に政策金融についても見直しが進められ,2005年11月に経済財政諮問会議で取りまとめられた「政策金融改革の基本方針」では,政策金融は中小零細企業・個人の資金調達支援など3つの機能に限定し,政策金融を実施する組織については,日本政策投資銀行等の完全民営化や国民生活金融公庫,中小企業金融公庫,農林漁業金融公庫等を1つの政策金融機関へ統合することなどが決定され,2008年10月に日本政策金融公庫が発足した.
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