連載 リレーエッセイ 医療の現場から
放射線科医から見た病院の現状
五島 聡
1
1岐阜大学医学部附属病院 放射線科
pp.655
発行日 2010年8月1日
Published Date 2010/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101765
- 有料閲覧
- 文献概要
放射線科医と聞いて,すぐに業務内容を理解できる人は少ないと思います.放射線科医は,放射線画像診断医と放射線治療医に専門医が大きく分かれ,前者はCT,MRIをはじめとする画像診断やIVR(Interventional radiology)と呼ばれるカテーテル治療が主な専門であり,後者は悪性腫瘍への放射線治療を中心とした診療が専門となります.
私は放射線診断医として当院に勤務し,10年が過ぎました.500床規模の大学病院ですが,日々200件程度の読影業務と年間250件程度のIVR治療を行っています.当院では頭部は脳外科,心臓は循環器内科,それ以外のすべてのIVRをわれわれ放射線科が担当しており,それらの業務を通して,ほぼすべての科に対して画像診断やIVR治療といった視点から深く介入し,多くの関連科と共同で診療を行うことが多い専門科であります.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.