グラフ
全職員で新人を育てる―研修・再教育の充実とUターン就職で人材確保 鳥取赤十字病院
pp.605-608
発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101498
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人口約20万人の鳥取市の中心部に,県庁や市役所と並んで建つ鳥取赤十字病院は,大正4年の開設以来という長い歴史の中で地元の中核病院,急性期病院として古くから地域に溶け込んできた.また,赤十字の精神のもと災害救護活動にも精力的に貢献し,広く住民の信頼を獲得している.
近年の少子高齢化,不景気,医師不足といった厳しい社会情勢にもかかわらず,当院では,A認定(マンモグラフィー検診精度管理中央委員会による認定)の評価を得ている乳癌検診のスタッフを全員女性としたり,消化器内視鏡検査にカプセル内視鏡を導入したりと,必ずしも利益には直結しないようなサービスを患者の視点に立って提供してきた.福島明院長は「経済状況や政治に左右されず,きちんと診療することが大切.きちんとした医療を提供するためにはある程度のムダは止むを得ないと思うが,現在の診療報酬ではそうやってきちんと診療を行うと赤字になってしまう.そういう日本の医療の問題点についても患者さんと話しながら,日々の診療を続けている」と語る.
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