特集 「環境の時代」と病院
次世代の統合医療における自然環境の利用
今西 純一
1
,
今西 二郎
2
1京都大学大学院地球環境学堂景観生態保全論分野
2京都府立医科大学大学院医学研究科免疫・微生物学
pp.974-978
発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101322
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
最近,統合医療という言葉が,少しずつではあるが広まってきている.しかし,その定義や実態については,まだ十分に理解されているわけではない.統合医療とは,現代西洋医学を中心に,現代西洋医学では力の及ばないところを補完・代替医療と組み合わせることにより,理想的な医療を実現しようとするものである.
統合医療は,疾患の治療だけでなく,予防や治未病,健康の増進や維持,改善をも目的としている.その特徴は,全人的で,しかも生活の質(QOL)や日常生活活動度(ADL)を考慮した理想的な医療が行われることである.
ここでは,まず補完・代替医療の定義や問題点について概略を説明し,次にスピリチュアリティや環境を重視した次世代の統合医療について提案を行い,最後に自然環境を癒しの空間として利用するためのいくつかの視点を述べたい.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.