特集 医療に求められるイノベーション
サービス分野におけるイノベーション
小笠原 敦
1,2
,
榊原 清則
3
1独立行政法人産業技術総合研究所
2立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科
3慶應義塾大学総合政策学部
pp.110-114
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101113
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日本では近年,総人口が減少する下で国の経済の健全性を保つために,「成長のエンジン」としてのイノベーションへの期待が高まっている.イノベーションとは一般に既存のモノやサービス,それを実現する方法に対して,何かの新しい知識やアイデア,仕組みを採り入れて革新や変革や刷新を行い,価値を生み出し,現実の経済や社会にインパクトを与えることを意味する.
イノベーションというのは本来ふくらみのある言葉であるが,日本における従来のイノベーション論議は次の2点で狭いものだった.第1は「イノベーション=技術革新」という理解に基づく議論が多かったことである.第2は,その技術革新の中でもさらに製造業を中心に,いわゆるモノづくりの技術革新に議論が片寄っていたことである.
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