連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第113回
新潟県立精神医療センター
柴田 浩
1
Hiroshi Shibata
1
1株式会社山下設計第二設計本部
pp.260-268
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100792
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●背景
1950(昭和25)年の精神衛生法公布により,各都道府県に精神病院の整備が進み,1955(昭和30)年に「新潟県立療養所悠久荘」が開設された.当時は日本最初の高層建築精神病院として脚光を浴びたが,築後40年以上が経過したことによる老朽化と医療ニーズの変化から,新潟県精神医療のいっそうの充実を図るために全面建て替えとなり,名称も「新潟県立精神医療センター」として新たな精神医療の歴史を刻み始めることとなった.
新潟県立精神医療センターは日本一の長さを誇る信濃川の川辺に位置しており,開院当初から周囲に塀のない開かれた精神病院を目指し,その思想はこの地の市街地化が進んだ今日に至るまで変わることはない.建て替えに当たっては,このような思想をより良く引き継ぐことを目指した.
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