特集 特定療養費制度の拡大と病院の対応
【てい談】わが国で得られない医療について
渥美 和彦
1
,
大竹 美喜
2
,
河北 博文
3
1日本代替・相補・伝統医療連合会議
2アメリカンファミリー生命保険会社
3医療法人財団河北総合病院
pp.554-561
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100641
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河北(司会) 本日は「わが国で得られない医療について」というテーマでお話いただきたいと思います.どの時代であっても,あるいはどこの国であっても必ず必要とされるものだということが,医療の公共性を証明することになると思います.ただ,公共的だからといって官がすべてを独占する必要があるかについては,私はいつも疑問に思っています.医療は公平でなければいけないとよくいわれますが,私は公平という言葉を,違いを認めないという立場に立って,すべて一律に同じであるはずだというように定義づけています.それから,違いがあるからそれを適正に正しく評価して,その評価の結果に対して適切に対応するのが公正という言葉だと思っています.
そこで,日本の医療はすべて同じなのかというと,いろいろな違いがあります.この違いを認めたうえで,国民一人ひとりが選択できなければいけないと思いますが,まず,わが国の医療は国際水準に達しているのかについてお話し合いいただきたいと思います.
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