特集 第3次医療法改正はどうなるか
[てい談]次期医療法改正への課題—医療人としての対応を考える
坪井 栄孝
1,2
,
河北 博文
3,4
,
紀伊國 献三
5
1日本医師会
2財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院
3日本病院会
4医療法人財団河北総合病院
5東京女子医科大学
pp.1052-1060
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900516
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第2次医療法の改正は時代の趨勢
紀伊國 1992年,大規模な医療法改正がありました.特定機能病院,療養型病床群が新設され,医療提供の理念が前文としてつけ加えられました.この改正につづいて第3次以降の改正が考えられますが,この座談会では,今後の改正に向けて,我が国の医療提供体制はこういう点が必要ではないかといったお話を中心に進めていきたいと思います.まず最初に,坪井先生から,第2次医療法改正をどう評価されるのかというあたりからお話しいただけますか.
坪井 今回の改正は21世紀に向けてなされたということがよく言われます.21世紀に何が変わるかというと,やはり人口構造なんでしょうね.高齢化の進展に対して今までの医療法では,提供する側,医療を受ける側双方にとってあまりにも選択肢が少な過ぎた.いわゆる単純な施設法ということだけでは賄い切れなくなってきていたので,今回の改正は必然的に出るべきものが出てきたという感じですね.
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