特集 医療の標準化を考える
〔てい談〕医療の標準化とは何か
上林 茂暢
1,2
,
福井 次矢
3
,
広井 良典
4
1龍谷大学社会学部地域福祉学科
2医療法人健和会
3京都大学医学部附属病院総合診療部
4千葉大学法経学部経済学科
pp.498-507
発行日 1998年6月1日
Published Date 1998/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902425
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医療標準化の背景
広井 本日は「医療の標準化」について考えていただくのですが,医療の標準化を考える場合に,医療の質という観点と経済あるいは効率性という二つの観点がありそうです.
前者は,まさに医療の質自体が問われている時代であるからです.それは単に医療提供者にとっての問題のみならず,医療の受け手である国民の側からも関心が高まっていると思います.現在の日本の医療は非常にばらつきが大きいし,標準化がなされておらず,きちんとした評価がないままに行われているのではないかといった課題です.
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