特集 いい病院をつくりましょう
【事例】医療・文化活動としての広報
夏川 周介
1
1JA長野厚生連佐久総合病院
pp.50-53
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100468
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病院広報とは
一般に広報(PR:パブリック・リレーションズ)には,当事者と利害関係にある公衆との信頼関係構築をめざす,利害調整のための「民主的な対話や相互理解」という意味があり,この概念が日本に本格的に導入されたのは,第二次世界大戦後の1940年代後半とされている1).
一方,病院広報の目的として石田は,①知名度・認知度の向上,②地域医療における機能,診療体制への理解を得る,③経営・医療理念の浸透を図る,④患者教育,正しい健康観を育成する,⑤インフォームド・コンセントと情報公開の拡大,⑥イメージアップとブランド戦略,⑦マスコミとよりよい関係の構築を図る,⑦緊急事態への対応とリスクマネジメント,⑧職員の意識改革および組織活性化を図る,などをあげている2).
驚くべきことに,創立以来,佐久総合病院が行ってきた医療活動は,まさに前述の広報の概念を,ほぼ,すべて包括した形で進められてきた.
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