特集 看護人員の適正化に向けて
医療安全確保のための看護人員体制とアウトカム指標の検証(第一報)―急性期病棟の看護の現状と患者特性
太田 加世
1
,
奥 裕美
2
,
古場 裕司
3
,
安井 はるみ
4
,
井部 俊子
5
1聖路加看護大学看護管理学教室
2聖路加看護大学
3(株)三菱総合研究所ヒューマン・ケア研究グループ
4神奈川県看護協会医療安全対策課
5聖路加看護大学看護管理学
pp.316-320
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100448
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わが国の1病棟あたりの患者対看護師の人員配置は,医療法や診療報酬によって基準が設けられている.医療法においては,入院患者3人に対して看護職員1人,診療報酬における最も高い看護職員配置の基準は「患者対看護職員2:1以上,看護師割合70%以上,平均在院日数21日以内」と定められている(平成18年3月現在).しかしながらこの人員配置基準は,医療安全確保という観点から十分な検証を行って定められたものではない.
特に急性期病棟では,近年在院日数の短縮が加速され,短期間に高度で複雑な医療を提供しなければならなくなっている.さらに,少子高齢社会の影響は急性期医療現場で著しく,入院患者の高齢化は,単に診療上のリスクのみならず,療養上のリスクの増大も伴っている.
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