連載 病院ファイナンスの現状・23
ファイナンス・リース
福永 肇
1
1国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科
pp.582-585
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100340
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高額医療機器を中心にリースを利用されている医療機関は多いと思います.リースはモノの貸借,すなわち物の融通(物融)であって,金の融通である金融ではありません.しかし実質的にリースは設備投資の資金調達代替手段として活用されています.高額医療機器を銀行借入によって購入し,毎月,返済していくこともできます.では,病院ではどうしてリースを選択することがあるのでしょうか.今月号では,病院が活用しているリースについて,原点に立ち戻ってそのメリットと注意点について整理してみます.
■ファイナンスとしてのリース
リース取引は法律上では賃貸借取引になります.賃貸借取引の主なものとして,①一般の賃貸借(賃貸住宅など),②レンタル(レンタカー,レンタルビデオなど),③チャーター(航空機など),④リースがあります.このうち④のリースはファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分かれますが,通常はファイナンス・リースを “リース” と呼びます(図).
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