連載 ともに生きる社会のヘルスケア・システム・1
新しいコミュニティ
冨田 信也
1
1株式会社クロス・ロード
pp.322-324
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100278
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超高齢社会に備える
21世紀の日本の地域社会と保健・医療・福祉の仕組みを考える時,人口の高齢化による諸々の社会的,経済的,政治的な変化や影響を予測しつつ,取り組む事業活動をデザインし計画することが大切であると考える.
1996年6月,施設近代化整備事業を進める東京・杉並にある河北総合病院で,リニューアル工事で空き部屋となった外来診察室にデスクを置いて,地域社会に必要な在宅ケアサービスの項目を職員有志と一緒に検討し始めた.当時の東京都杉並区の高齢化率は15%程度で介護保険制度はまだ始まっていなかった.既に統計資料などから超高齢社会が予測でき必ずそれはくることは知識ではわかっていたが,だれにもその社会の現実はみえにくく,どのような保健・医療・福祉に関係するサービスを発想したらよいのか暗中模索の状態にあった.
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