特集 スピリチュアリティと病院
巻頭言
広井 良典
pp.533
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102038
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「スピリチュアリティ」というテーマについて,本誌が特集を組むのは初めてのことであり,ある意味では時代の変化をよく示す特集テーマといえるかもしれない.
「スピリチュアリティ」という言葉あるいはコンセプトは,WHOが「健康」の定義における重要な要素として検討を進めたことや,終末期ケアへの関心の高まり等といった背景から,近年では医療関連の学会や文献等においては,(分野による違いがあるものの) 一定以上に広く使われるようになっている.他方で,スピリチュアリティという言葉に対する“定訳”がなお確立しておらず,この言葉が片仮名表記のままで使われていることにも端的に示されているように,“輸入用語”にありがちなある種の座りの悪さやぎこちなさといった印象を,なお感じている人も少なくないと思われる.
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