特集 第7回PT学会・第6回OT学会から
‘OT卒後教育(資格取得後の)をめぐって’の討論会を振り返って
富岡 詔子
1
1国立リハビリテーション学院
pp.357-359
発行日 1972年10月9日
Published Date 1972/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104270
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はじめに
討論会が終わったあと,何やら得たいの知れない後味の悪さが残った.“卒後教育”を個人個人の問題としてとらえたい.じっくりと考えてみたいということでもった討論会に参加した人たちは,一体何を感じて帰っていったのだろうか?
たしかに色々なことが話された,がズシンとくるものがなく,焦点の合わないピンボケの討論会だったように感じられた.‘学会討論会なんてそんなもの’とか‘時間が短かかったから深められなかった’とかでは割り切れないモヤモヤがずっと尾をひいていた.なぜあの討論会が私にはつっこみのない,また満足感の得られないものだったのか.この自分自身のモヤモヤした気持がいったい何なのかを考えることが,私にとって“卒後教育”を私自身の問題として考えてみることの出発点になっている.
この原稿は,あらためて討論会のテープを聞き直して(たいへん辛く,勇気のいることだらたけれど)いろいろな人の発言内容を中心に感じた点を4つにしぼってまとめてみました.討論会の内容を正確忠実に伝えることが目的ではなく,また発言内容も私なりに理解した表現であること,発言者名は原則として付記しないということを前もってお断わりしておきます.
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