プラクティカル・メモ
Exercise Platform
門田 司郎
1
,
石田 卓司
1
1三愛会伊藤病院リハビリテーション部
pp.59
発行日 1972年2月9日
Published Date 1972/2/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104189
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患者の機能を評価した場合に車椅子からmatの移動,あるいは立位からmat上の坐位が可能と思われた時には,日本の生活様式家屋構造を考えてtransferの訓練に重点を置かなければならない.
したがって現在普通に用いられているmat(いわゆるfloor mat)が日本家屋のたたみを想定した,上下のtransferの訓練の目的に利用されるのには意義がある.しかしながらmatが理学療法に用いられる最大の目的はいわゆるmat exerciseであってtansferの訓練ではない.mat exerciseを行なおうとする場合,車いすからfloor matへの移動に重度の介助が必要であれば,患者もセラピストも訓練に対して苦痛を感じるものである.それにmat上で腰掛け坐位をとれないということは,臥位から坐位,坐位から立位へといった一連のプログラムを,リズミカルに進めたいと考えるセラピストの要求を従来のfloor matがみたしうる,とはとうてい思われないのである.
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