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特集 物理療法
超音波療法の基礎と臨床
Physical Modality: The Basis and Clinical Application of Ultrasound Therapy
濱出 茂治
1
Shigeharu HAMADE
1
1金沢大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Professions, Kanazawa University.
pp.583-587
発行日 1988年9月15日
Published Date 1988/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104091
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Ⅰ.初めに
超音波(ultrasound)を利用した技術の応用は医療分野のみならず工業,漁業,軍事などの分野で広く応用されている.その一例を挙げると工業では超音波溶接,超音波洗浄などがあり,漁業および軍事の分野では超音波ソナーが開発されている.医学領域では診断用,治療用として種々の技術応用が進んでいるが,特に近年,超音波断層撮影装置による診断技術の進歩が著しい.治療用では超音波を集束させて組織破壊を目的として用いる方法と超音波をある治療範囲に均等に照射して組織の機能を賦活させる目的で用いる方法との二とおりがある.前者としては超音波メス,集束超音波による定位手術が挙げられ,後者には超音波療法(ultrasound therapy)が相当する.
超音波はその作用特性の違いによって種々の応用が可能であり,現在も研究開発が盛んに行われている.本稿では1939年,Pholmann1)が初めて治療に導入して以来,今日まで物理療法の一手段として用いられてきた超音波療法の基礎的作用とその臨床適用について概説する.
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