症例報告
大腿骨骨幹部偽関節患者の理学療法経験―特に装具適用上のくふうを中心に
野村 克也
1
,
植松 光俊
2
,
渕上 信夫
2
,
竹浦 令子
1
1藍野病院リハビリテーション部
2藍野医療技術専門学校理学療法学科
pp.835-837
発行日 1987年12月15日
Published Date 1987/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103929
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Ⅰ.初めに
偽関節による動揺性の出現と支持性の低下は,著しくその部位の機能を低下させる.特に下肢の偽関節の場合,歩行が障害され患者にとって大きな問題となる.このような偽関節を起こした患者において,運動療法を施行する困難さとともに,装具の必要性もまた容易に考えられる.
今回大腿骨骨幹部骨折後偽関節を呈した患者に対し理学療法(以下PTと略す)を施行する機会を得,周辺関節のROM訓練,筋力増強訓練などの運動療法実施上の困難を経験したが,装具のくふうによりADLの拡大を図ることができたので,装具へのくふうを中心に運動療法実施上の問題にもふれ若干の考察を加え報告する.
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