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特集 臨床教育
疾患・障害別にみた到達目標
脳卒中の理学療法―臨床実習教育における到達目標
Physical Therapy for Cerebral Vascular Accident: Goals in Clinical Practice
前田 哲男
1
,
菊地 延子
2
,
高橋 のり子
2
,
若山 佐一
2
,
小林 量作
2
,
千島 睦美
2
,
田中 正則
2
Tetsuo MAEDA
1
,
Nobuko KIKUCHI
2
,
Noriko TAKAHASHI
2
,
Saichi WAKAYAMA
2
,
Ryosaku KOBAYASHI
2
,
Mutsumi CHISHIMA
2
,
Masanori TANAKA
2
1鹿児島大学医療技術短期大学部
2東京大学医学部附属病院リハビリテーション部
1Kagoshima University School of Allied Medical Sciences.
2Department of Rehabilitation, University of Tokyo Hospital.
pp.502-507
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103833
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Ⅰ.初めに
理学療法士の卒前教育における臨床実習教育は理学療法専門教育の一環として非常に重要な役割を果たしている1).しかし,学校外の病院などで学校の教員ではない臨床実習指導者(以下SVと略)に指導され,患者の理学療法を行うことを通して教育を行うという特色のため,学内で行われているその他の教育内容とは異なる問題点があり,現在までに種々検討されている2~14).これらの問題を分類すると①教育目標に関すること,②具体的教育方法に関して,③学生評価について,④臨床実習教育期間,⑤学校とSVとの協力関係,⑥実習地やSVに関すること,⑦その他,に分けることが可能であろう.また,現在までにあまり検討されていないが,学生が担当する患者の不利益の問題もある.
この中で教育目標は教育の根幹をなすもので,日本理学療法士協会教育部による「臨床実習教育の手引Ⅰ(第2版)15)」によると,臨床実習第三学年における一般目標は
Ⅰ 臨床の場で,患者の評価,治療プログラムの作成を学び,学校で習得した理論と技術を応用し実習する
Ⅱ 病院の組織をはじめリハビリテーション部,PT部の運営,管理について学ぶ
Ⅲ 専門職としての理学療法士の資質を養う
となっている.そして,具体的行動目標の必要性をおおいに強調し,その作成方法も書かれている.
この小論では我々の実践を通して得た,第三学年臨床実習教育の脳卒中の理学療法における到達目標について述べる.
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