とびら
こだわり
高橋 精一郎
1
1九州リハビリテーション大学校
pp.501
発行日 1987年8月15日
Published Date 1987/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103832
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ここ数年,専門学校や各種学校への進学率が高くなっているという.当校へも毎年PT,OTを目指して学生が入学してくるが,最近は四年制大学とのかけもちが少なくなり,目標を絞って受験するケースが目だってきた.そうして目指して入学してきたのでありながらしかし,残念なことにリハビリテーションとは?,PT,OTとは何か?という面に関してはまだ理解できてはいない.
患者を前にしてはもちろんのこと,授業の中でも暗記中心の教育を受けてきた者にとっては疑問をもち,考え,答えを出して行動してみるという一連の行為は苦手なようで,与えられたものを素直に受け入れてしまうのである.受け入れているからといって充分理解しているわけでもなく,実は例の暗記なのである.そして個々のものは覚えられるが関連付けては理解できず,ヒトを生理学,運動学,解剖学などと分けてみてしまう傾向もある.ヒトをヒトとしてみられないのでは困る.
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