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特集 脳血管障害と補装具
脳血管障害者の杖と歩行
The Use pf Care for Hemiplegic Patients and Their Gait
松本 栄子
1
Eiko MATSUMOTO
1
1国立療養所東京病院
1Tokyo National Chest Hospital.
pp.365-369
発行日 1984年6月15日
Published Date 1984/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103102
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はじめに
リハビリテーションをうけた脳卒中片麻痺患者の,80%~90%が走行可能になる,と言われている1).しかし,これらのすべてが独歩可能になるわけでなく,杖や補装具の使用を余儀なくされる場合も多い.
脳血管障害者の杖の使用の目的は,障害を受けた下肢に変わり,体重を支持し,バランスをとり,そして,異常な筋緊張や反射を抑制して,正常に近い運動パターンを得ることにより,歩行能力を改善することにある.
ゴールに向けて杖の必要な者は,個々のニードにあった杖を処方されるが,その際は他の補装具と同様,目的にかない,強く,軽く,安価で,使用しやすく,見栄えの良いものが望まれる2).
そこで,本稿では,脳血管障害者に使用される杖の種類と構造について述べるとともに,実際の使用状況を報告し,脳血管障害者の杖の適応について考えてみた.
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