プラクティカル・メモ
MASを応用した卓上用スライス機構付き食事用フィダーの開発
土嶋 政宏
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター
pp.212
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102330
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頸椎症による両上肢弛緩性麻痺者に食事自立用フィダーを工夫,開発した.このケースの概要は,交通事故で左前腕部骨折,股関節脱臼,右肩痛みあり,6カ月後,両上肢近位部の筋萎縮と筋力低下が見られてきた.それから3カ月後,頸部脊椎症の診断によりC4~C7の前方固定術を施行,筋力低下はその後もやまず手指筋群までにおよんだ.筋力は前鋸筋,僧帽筋,菱形筋がFair程度で三角筋Zeroのため肩関節には亜脱臼を生じている.麻痺は両上肢のみで下肢は問題なく,歩行は正常.ADLは,ドアの開閉や囲碁など,足を使用しているが腹部肥満があり前屈不可,食事は足でできない.また,衣服着脱入浴などにおいても介助されている.
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