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特集 精神障害への理学療法・作業療法
社会資源の探し方
Social Resources for the Mentally Disabled People
原田 豊治
1
Toyoharu HARADA
1
1東京心身障害者職業センター
1Tokyo Vocational Guidance Center for the Handicaped.
pp.187-189
発行日 1980年3月15日
Published Date 1980/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102109
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Ⅰ.まえがき
リハビリテーションの従事者,広くは社会福祉関係者は,無雑作に“社会資源”という言葉を使っている.果して,社会資源とは,何を指すのか,特に定義されていないし,また慣行としても細く意義づけられていない.
社会資源は,広い意味では制度(法律)施設であり,狭い言葉では,企業(雇用事業所),福祉事務所の担当者,職業安定所の紹介官等もその範囲に入れているのが現状である.
あるときは,法律そのものの運営と,その知識でありそしてそれによってもたらされる援助であり,あるときは,施設そのものの機能を知ることにより,その施設がリハビリテーションのプロセスの中で,貴重な社会資源となるときもある.
しかし,同じ,施設,制度についても,そのものに対するかなりの知識と理解のない場合は,よき施設・法律も利用する当事者(クライエント等)にとっては,無意味となってしまうことがあり,また反対に利益どころか,弊害をもたらす結果になりかねないこともある.
従って,社会資源を有効かつ適切に活用するには,既存の資源の正確な把握が必要であり,効果的に制度を活用するにはかなりの理解と知識を必要とする場合が多い.
精神障害の特集であるので,当然,精神障害者への社会資源を述べるべきであるが,精神障害者への社会資源は,医療の外はあまりにも貧困(後述)であるため,この際,基本的な,資源の種類,資源の活用そして,精神障害に対する社会資源の現状,そして,本題のテーマである“社会資源の探し方”に触れ,そして,社会資源の創設について述べて行きたい.
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