Japanese
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特集 精神障害への理学療法・作業療法
精神障害者の身体合併症に対する理学療法について
Physical Therapy for the Mental Patient with Physical Complication
荒木 毅
1
,
久保 照雄
1
Tsuyoshi ARAKI
1
,
Teruo KUBO
1
1東京都立松沢病院
1The Matsuzawa Tokyo Metropolitan Hospital.
pp.166-171
発行日 1980年3月15日
Published Date 1980/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102106
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はじめに
従来,精神病院では精神医療としての作業療法やレクリエーション療法が行われてきたが,これは主として身体合併症のない患者を対象とするものであり,これに対して,身体合併症患者に対するリハビリテーションは全く等閑視されてきた.しかし,入院期間の長期化に伴い,患者の平均年齢も高くなり,このため脳血管障害など一般的老人疾患を併発する者が多くなった.また,若年者でも変形・拘縮など運動機能障害を合併している患者が多くいることなども問題となり,これらの対策として東京都は昭和52年より東京都立松沢病院に老人・合併症病棟を開設するにあたり,同時に機能訓練室を設け理学療法士(以下PTと略す)を常勤とした.
我々が常勤となって2年数カ月,まことに短かい期間ではあるが,その経験の中から,身体合併症患者の訓練上問題となる点をあげ,その対策として現在我々が行っていること,また,これから進んでいこうと考えている方向について述べたいと思う.
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