雑誌レビュー
“Physical Therapy”(1977年版)まとめ
伊東 元
1
1東京都老人総合研究所
pp.646-651
発行日 1978年9月15日
Published Date 1978/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101759
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1977年のJournal of the American Physical Therapy Associationに掲載されている論文は表1のようであり,44の論文がある.今回はこの中から実験研究を中心にまとめた.
運動療法に関しては6つの論文があり,それらは⑦,⑲,⑳,(21),(35),(43)(表1の通し番号を示す)である.⑦,(21),(35)は膝強化訓練について述べたもので,⑦は股関節の角度を100°,110°,120°,130°に変化させ,それぞれの角度で膝60°の最大等尺性収縮を行わせ,膝伸展力を測定することにより,股関節を何度にしたら最も力が出るかを検討したものである.その結果股関節が100°の時よりも110°,120°,130°の時の方が大きな力が出た,しかし,110°,120°,130°の間では生じる力に差はなかったと報告している.(35)は膝関節強化訓練の際のbackrestの効果について述べたもので股関節120°膝関節60°に定め,backrestを用いた時と用いない時の膝伸展最大等尺性収縮時における膝伸展力を測定した.結果は,backrestを使用した方が使用しなかった時よりも一般的に大きな力を出すことができたと報告している.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.