Japanese
English
研究と報告
慢性アルコール中毒患者に対する身体耐久力訓練の一考察
The Effect of Ergometer training on Physical Fitness of Alcoholic Patients
佐々木 直美
1
,
矢内 伸夫
1
,
嶋田 智明
2
Naomi SASAKI
1
1南小倉病院
2愛宕病院
1Minamikokura Hospital.
pp.53-56
発行日 1978年1月15日
Published Date 1978/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101619
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はじめに
慢性アルコール中毒患者(以下アル中患者という)は,精神学的問題のみでなく,程度の差はあれ,心臓,肝臓をはじめとした内部障害,運動量減少による筋力の低下及びこれらの結果として生じる身体耐久力の乏しさがKarvinen1),Frederiksen2)らにより報告されている.またPiorkowski3)らは,アル中患者に3週間のサーキット・トレーニングを実施し,その心機能に及ぼす効果を非トレーニング群と比較した.結果として台上昇降回数が有意に増加することを報告し,サーキット・トレーニングがアル中患者に於ける身体耐久力の改善に有効な手段であるとしている.そこで我々は,南小倉病院にて入院加療中のアル中患者8名を訓練群と非訓練群の2つに分け,10週間にわたりbicycle ergometerを用い,exerciseの有効性を主として心拍数の回復変化より検討してみた.
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