Japanese
English
症例の検討と反省
人工膝関節の症例について
Total replacement of the knee joint by a shiers hinged prothesis
杉本 勲業
1
,
木下 賢治
1
,
坂口 進至
1
,
小松 博美
1
,
山内 冨和
1
Isao SUGIMOTO
1
1琴の浦リハビリテーションセンター理学療法部
pp.133-137
発行日 1973年2月15日
Published Date 1973/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100578
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はじめに
現在,頻繁に発生する交通事故において,膝関節に極度の骨破壊をきたし,関節の整合が不可能な患者や,観血的整復術後のROM改善が不可能なため,拘縮や強直膝のまま,いかに理学療法を行なっても効果がなく,下肢ADLに障害を残している患者が多い.
また,関節の炎症性疾患の中でも,RA患者では疼痛や腫脹が長期にわたり持続するため寝たきりの生活を送り,運動に際し非常な恐怖感を示し治療は薬物療法のみにたより,ついには各関節の拘縮,強直を招き,特に膝関節に高度の変形を生じた場合,ADLも独立してできず,介助者を必要とする結果になり,そしてこのような状態になってはじめてリハ医の門をたたく者が多い.
私たちのセンターでは,このような膝関節に高度の機能障害をもった重度の患者に対しても理学療法を試みているが効果が思うようにあがらぬ患者に対し,症例を選び人工膝関節置換術を行なっている.
最良の目標として独立したADLの確立をgoal settingとしている.
今回の症例はすべてRA患者である.
はなはだ未熟であるが人工膝関節の症例の訓練内容を中心に報告する.
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