書評
個々のリハビリテーションのベースとして「写真で見るリハビリテーションの実際(Ⅰ)(Ⅱ)」―大塚哲也著
佐々木 智也
1
1東大
pp.29
発行日 1967年11月9日
Published Date 1967/11/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100060
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臨床医学に欠けているものとして,リハビリテーションが脚光をあびてから既にかなりの年月が経った。しかし,ほとんどすべてといって良いほど多くの一般病院ではいかにすべきかの実際面で行きづまっているのが現状である。教科書を読み,講義を受け,さらに実地の習練を経てはじめて実際に利用価値のある医学的知識が固定するものであるが,リハビリテーションに関しては大学での講義もなかったし,医局生活でも誰も教えてくれなかった。それではきわめて実際的な教科書はというとこれもほとんどないといって良い。ラスクおよびクルーゼンの教科書は共にリハビリテーションのバイブルとでもいうべき本であるが,バイブルだけ読んだのでは信仰の何たるかが良くは分らないように,これらの本の知識のみではリハビリテーションは出来ない。
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