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I.はじめに
メニエール病は発作がおこってから日々状態が変動する疾患である。眼振,偏倚,立直り障害や聴力障害は画的な経過をたどらないことが多く,めまい,耳なりの訴え方にも個人差がある。今日まで,急激な発作がおこってからの変化をまとめた報告は極めて少ない。その理由は,第1に,内科医がまず初診することが多く,この際聴力検査や平衡機能検査が行われていないこと,第2に,詳細に分析すべき大学病院などの大病院では,施設の特殊性などから,発作新鮮例を追跡調査することが困難であるためと考えられる。
今回,筆者は各条件下での眼振解発の推移,眼振と偏倚現象との関連,眼振とめまいの程度との関連,聴力障害の推移などについて観察を行ったので,若干の考察を加えて報告する。
41 typical cases of Ménière's disease during attack stage were observed and followed by hearing tests (pure tone audiometry, recruitment phenomenon), equilibrium function tests (nystagmus, deviation reaction etc.) and evaluation of accompanied symptoms. Positional nystagmus test and spontaneous nystagmus test in eye closure (by ENG) were effective and diagnostic for state of recovery.
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