書評
「メニエール病」を読んで
島薗 安雄
1
1金沢大学医学部神経科
pp.504
発行日 1965年5月1日
Published Date 1965/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201848
- 有料閲覧
- 文献概要
われわれが日常診察する患者の中には「めまい」を訴えてくるものがかなり多い。しかしその「めまい」の内容はさまざまであって,これの性質を正しく把握し適当な処置を講ずることはなかなかむずかしい。この中で,メニエール病あるいはメニエール症候群はその症状と概念が比較的はつきりしており,また病理についてもかず多くの研究があるので,本疾患について十分な理解をもつことは,メニエール病患者の診療ばかりでなく,広く,めまいや耳鳴,難聴などを訴える患者を診療するうえにも益するところが多い。この意味で,耳鼻科以外の分野を専攻するもののひとりとして,檜,内藤,大和田,渡辺4氏の共著になる「メニエール病」を大変興味深く読んだ。
この書全般に関しての印象は次のようなことである。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.